How to 体調不良

この記事は、退学 Advent Calendar 2015の第9日目の記事として書かれました。

この記事には反社会的で建設性のない物言いが含まれています。

あとめっさ遅刻してごめんね。


時間の問題だったとは思うんですがこの度大学院を辞めることにしました。

その経緯をせつせつとした文体で語ろう…と思ったのですが思った以上にそれっぽくならなかったので、予定を変更してHow to 体調不良をお送りします。

退学に向けて動くときの障害「周りの説得」

フラットな状態からいきなり「辞めます」と言っても絶対に上手くいきません。なぜなら貴方に関わる全ての人が反対するからです。直接的な反対といかなくても続ける方向に話を誘導してきますし、まかり間違っても賛成はしてくれません。

私の場合、家族・心療内科と精神科合わせて3件・指導教員・助言教員・校内医・学内カウンセラーと相談をして退学を選択肢に挙げてきた人は一人もいませんでした。(休学は一人いた。その後同じ人が復学にGOサイン出した結果が退学なんだけど。)

ゆえに退学するときには自分一人で周りの人間全員を説得する必要があります。この大仕事に尻込みをして辞めるに辞められずポックリというのでは本当にしょうもないので、私の後にそのような痛ましいケースを生み出さないためにも今回の経験で培ってしまった周囲を説得するための一テクニックについて書きます。

それは「いかに自身の体調不良を周囲に訴えかけるか」です。

体調不良は目に見えない

体調不良は退学の理由として書類にも書けるくらいもっともなものなのですが、単に体調が悪いということを訴えてもそれで説得されてくれる人は思っているよりずっと少ないです。

「退学に値するほどの体調不良はレアケースであり現実にはそれよりも軽い症状のはずだ・簡単に治療できるはずだ」という風に解釈されてしまうのがまずひとつ。また普通に口頭で体調不良を訴えると単なる「寝てない自慢」の仲間と思われてしまうという問題があり、それを輪をかけて厄介にしているのがメンタル・フィジカルの別を問わず体調不良の多くは目に見えないため確認の取りようが無いという点です。

しかし逆に言えば体調不良はあらかじめ目に見える形に変換してお出ししておくことによって、より説得力のある強力な交渉のカードとすることができます。

見える化その1 診断書

病気を見える形にする方法で世に広く認められているの方法に医師の診断書があります。メンタルの方の診断書は自分から請求すればあまりにも簡単に取れるのでぶっちゃけ形骸化しかけてるように思うんですが、診断書が取れるなら取ってしまえば動かぬ証拠として使うことができます。

ちなみに要休学の診断書はすぐもらえたんですが退学の時も同様であるかは未検証です。

見える化その2 サボり

つまり会合をスッポかしたり電話やメールを無視したりすることです。

性格や相性の問題で直接合うとついまともに振る舞ってしまう場合でも、「なんとなく電話に出づらいので出ない」といった感じで決め打ちしてしまうことであからさまに社会生活に不都合が出ていることをアピールできます。

見える化その3 空き缶・空き瓶

エナジードリンクや酒を過剰に摂取している状態であることを目に見える形でアピールします。

カフェイン中毒の人は当然その目的ではエナジードリンクなぞ飲まずに錠剤でカフェインを摂ってると思うのですが、それだと痕跡が目に見えにくいのでちゃんとモンエナも買って空き缶空き瓶をデスクに並べておきましょう。

あとは昼間から缶ビール片手に散歩したりすると見た目のクズ度が高くておすすめです。

逃げたいなら逃げたらいいんすよ

私はかなり底の浅い快楽主義者で人間はどこまで行ってもどーぶつの一種でしかないという哲学の持ち主なので、いささか説得力がないんですが逃げたくなったら手段を選ばす逃げちゃえばいいと思うんですよ。

続ける・辞めるってかなり大きな枠組の問題で、それを決める際に経済的な社会的なあれそれは必ず絡んでくるはずなんですけども、んなことより自分がどう思ってるのかってのが比重大きいはずなんですよ普通。親が言うから結婚するとかお金がないから自殺するとかあり得ねえですよ。

自分の自由意志が効くうちにどうにかするためにもヤバい感じになってきたら逃げへの布石を打っておき、最低限の労力で逃げれるようにしておくというのは十分アリな選択だと思います。

おまけ

なんかミラクルが起きたので働く場所はあるみたいです。超ラッキー。でもそのおかげで周りの説得はすごく楽できたけどどっちにしろ退学はしてたんじゃないかなあ。

私の行った大学は途中でフェードアウトする率が高く、私の知る限りでも「そういやあいつ最近見ねえな」と思ったら本当に退学してたというパターンが片手の指では足りないほどです。社会人になってからネガティブな理由で退社・転職ってパターンもちらほら聞きます。

でもその後死んじゃったという話は聞きませんでした。地の縁が切れるせいで疎遠にこそなりますが、退学したということ自体に対して悪感情を持つ人も見ませんでした。

なんていうか退学はベストではないにせよ道筋の一つっていう土壌があそこにはあったような気がします。おそらく金額で言えば1000万超の大負けなんですが何も得るものが無かったわけでも無かったんだなあ。